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2019.08.30
立命館大学にて次期家元が「華道文化論」として特別公開講義を行いました
8月26日(月)から4日間、同校文学部の学生を対象に開講されている夏期集中講義「華道文化演習」の最初の講義において、次期家元が「華道文化論」として特別公開講義を行いました。
講義テーマは「いけばなから見る、日本の季節感と美意識」。
冒頭、古来より日本人が、暮らしに草花を取り入れてきたことを、万葉集や装飾品を通して紹介、その後、仏前供花から三ツ具足飾りに発展した様子を説明されました。
四季それぞれに当季の植物を使用するだけでなく、春には「萌え出る、明るさや瑞々しさ」、夏には器などで涼感を演出するなど、季節毎にいけばなが伝える世界観を紹介。その後、専応口伝にある「枯れた花にも華がある」の一節を紹介し、ここで言う「華」とは生命の輝きであると説明、他にも「草木の風興」、「よろしき面影」など、池坊が大切にしている考え方は、日本の歴史、思想や美意識が反映されていると説明されました。
その他、生花に含まれる役枝の意味合い、陰陽思想、古今遠近の考え方などを講義され、「4日間のうち生花の授業や実技も含まれるが、今日の話を意識して頑張ってください」と締めくくりました。
講義の様子