2024年 祇園祭に各所でいけばな作品が展示されました
日本の三大祭の一つで、豪華な美術品で飾られた山鉾が並び、京の夏の風物詩として知られる祇園祭。山鉾町では宵山の期間、御神体や懸装品を公開する会所飾りや、所有する美術品などを披露する屏風祭が行われます。
池坊では山鉾が建つ前祭・後祭にあわせて、厄除けの花と伝わるヒオウギ(檜扇)のいけばな展示や立花の奉納を行いました。また、六角堂においてもご本尊にヒオウギを供えました。
◇池坊短期大学 2024年度「祇園祭協賛 花きらきら」次期家元特別出展
7月16日、池坊短期大学 アートフォーラムで「祇園祭協賛 花きらきら」が開催され、池坊専好次期家元による特別出展がおこなわれました。このイベントは、祇園祭に合わせて例年開催されるもので、授業でいけばなを学ぶ学生たちの作品発表の場となっています。
次期家元は、いけばなの残った枝や5種類のヒマワリを用いた、中を通り抜けることができるアーチ状の大作を展示しました。訪れた人々は、作品の中を通り抜けて鑑賞したり、写真を撮影したりしていました。
一日だけの開催でしたが、多くの来場者で会場はにぎわいました。
◇南観音山のご本尊にいけばなを奉納
祇園祭の山鉾のひとつ、南観音山のご本尊・楊柳観音像(ようりゅうかんのんぞう)にいけばなを奉納しました。
いけばな奉納は毎年池坊で行っているもので、ご本尊に立花を、ご本尊脇の善財童子(ぜんざいどうし)に仏花を奉納しました。いけばなは、後祭期間中の7月21日から23日まで展示されました。
◇第38回~祇園祭にいける~いけばな展 ストリートギャラリー
京都いけばな協会に所属する流派が、八坂神社前の祇園石段下から烏丸までの四条通のショーウィンドウをストリートギャラリーとして、いけばなの作品を展示。
池坊からは城野眞理子支部長(京都支部)が7月15日から17日まで永楽屋細辻伊兵衛商店祇園店に作品を展示しました。
◇池坊短期大学 山鉾町会所にいけばな展示
古くから退魔の力があると考えられてきたヒオウギは、祇園祭の頃、京都の町屋の玄関や床の間に飾られてきました。
池坊短期大学でいけばなを教える教授陣が前祭期間中の7月14日から16日まで、山鉾町の会所(岩戸山、放下鉾、綾傘鉾)にヒオウギのいけばなを展示しました。