イベントレポート
2024.07.30

令和6年 道祖小野妹子墓前祭を行いました

道祖小野妹子墓前祭が、その命日である6月30日に、大阪府南河内郡太子町の小野妹子廟において厳かに行われました。

池坊の道祖である小野妹子は、607年に聖徳太子の命により遣隋使として中国に渡ったことで知られています。太子により持仏である六角堂本尊の供養を命じられた妹子は出家して名を専務と称し、日々仏前に花を供え、華道の根源が胚胎しました。
妹子の命日となる6月30日には「道祖小野妹子墓前祭」が催され、毎年全国から多くの池坊関係者が参列して道祖へ一年のいけばな創作活動の報告と今後の精進を誓うとともに益々の華道の発展を願う、池坊にとって大切な行事です。

妹子廟は、1922年に田園の中にぽつんと荒廃した塚があったものを四十三世専啓宗匠が塚の周りの田地を含めて修築され、桜を植樹して現在の姿になったものです。

朝から降り続いた雨が上がり曇り空の中、一行は小野妹子廟に隣接する科長(しなが)神社からアジサイが美しく咲き誇る石段を登り、墓前に特設された舞台まで参進。科長神社宮司により祭祀が執り行われ、池坊大和支部(献華:鈴木いづみ氏、後見:向井和美氏)、池坊西大阪支部(献華:太田緑萌氏、後見:夛田沙世氏)による一対の菊の生花が献華奉納されました。

池坊専好次期家元、池坊雅史事務総長をはじめ、田中祐二太子町長らご来賓のほか、近畿地区を中心に全国各地から門弟が参列し、道祖小野妹子の墓前で偉業を偲ぶとともに華道のさらなる発展を祈念しました。

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