2024年 春のいけばな展-池坊中央研修学院祭-を開催しました
華道家元池坊では「2024年 春のいけばな展-池坊中央研修学院祭-」を3月15日から18日、家元道場、華道家元池坊(池坊ビル)、WEST18で開催しました。期間中、全国および海外からの出瓶者による作品が延べ約800作展示されました。
池坊ビル1階ピロティには学院長の池坊専好次期家元の大作が展示されました。作品は「池坊の歌」の譜面を表現した自由花と生花新風体で、自由花にはフトイにセンニチコウ、ヒペリカム、ゴールデンスティックが音階のように並び、生花新風体にはユキヤナギ、デルフィニウムがいけられました。
家元道場には、華道家元四十五世 池坊専永家元、池坊専好次期家元、また、特命教授、学術研究室ゼミ選抜席、講師、客員教授、招待席の花席が設けられました。家元花席には前期はピンクユキヤナギとアンペライ、サンシュユの生花新風体、後期はスノーフレーク、梅、メラレウカ、バラ、本桜による立花新風体、次期家元花席にはユキヤナギを主に、レリアカトレア(リグレ)、松、オキナワシャガなどを用いた立花新風体が通期で展示されました。
池坊ビル7階には中村福宏立花研究室・生花研究室、清水新一立花研究室・生花研究室、倉田克史生花研究室、6階は野田学自由花研究室、小林春荘立花研究室、佐々木康人自由花研究室、土屋郁剛生花研究室、5階は立花・生花・自由花の特修クラス、研究員および特別嘱託講師、4階は西田永古典立花研究室・立花研究室、村上謙治自由花研究室、古川浩孝立花研究室、石渡雅史生花研究室の作品が展示されました。
8階日本華道社売店には特命教授による竹器の生花が並ぶ特設コーナーが設けられました。また、WEST18ビルでは7階に第47期特別科卒業生の作品が展示され、前期と後期でそれぞれに中研祭大賞が選ばれました。同ビルの1階には池坊短期大学の学生と池坊保育園の園児の作品も展示されました。
初日の15日には家元、次期家元、池坊美佳審議役、池坊雅史事務総長、後期展初日の17日には家元、次期家元、事務総長、池坊専宗青年部代表による巡視が行われました。16日には11時から六角堂で花供養会が事務総長臨席のもと行われ、白菊の生花が献華奉納されました。献華奉仕者は道口洵也氏(東京文和会支部)、介添えを田中伸明氏(豊橋支部)が務め、道口氏は「貴重な機会をいただき礼式生けを学ぶことができた。今後に生かしていきたい」と話しました。
17日13時半から行われた池坊教学研修会では「古典立花の未来への展望と発展」をテーマに、第1部に西田永教授の「立て花を視点として」、第2部に森部隆特命教授の「草木について(『臥雲華書』三之巻より)、第3部に秋野仁特命教授の「古典立花を学んで」、第4部に三浦友馨特命教授の「花瓶について」が30分間のリレー形式で発表されました。
期間中は雨天の日もありましたが、多くのご来場をいただきました。
ご出瓶いただきました皆さま、ご来場いただきました皆さま、誠にありがとうございました。
「2025年 春のいけばな展-池坊中央研修学院祭-」は2025年3月14日(金)から17日(月)に開催します。