家元・次期家元
2023.05.16
次期家元 池坊専好が薬師寺国宝東塔落慶法要で献華を行いました
世界遺産・法相宗大本山薬師寺(奈良市)で4月21日から25日、約110年ぶりに大規模な解体修理を終えた国宝・東塔の落慶法要が営まれ、池坊専好次期家元が21日に献華を行いました。落慶法要は当初令和2年に予定されていましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期になっていました。
10時半に僧侶を先頭に、次期家元、向井和美支部長(大和支部)、六雄祐子支部長(飛鳥支部)、西窪正男副支部長(奈良県支部)方が並んだお練りの列が東僧坊前を出発し、東塔前に設置された特設舞台まで参進しました。
続いて東塔の初層、二層、三層の扉が開扉。文化勲章受賞者の彫刻家・中村晋也氏が復元制作、奉納した釈迦八相像(しゃかはっそうぞう)のうち「東塔四相像(しそうぞう)」に、加藤朝胤(ちょういん)管主や参列者らが開眼筆を手に持ち、像に魂を入れる「開眼(かいげん)の儀」が行われました。
その後の「奉献の儀」で、次期家元は松やシャクナゲなどを使った立花を立て、遠州茶道宗家家元・小堀宗実宗匠による献茶と共に奉納されました。続いて加藤管主が法要の趣旨を伝える「表白(ひょうびゃく)」を唱えました。会場では、観世流能楽師・観世喜之師による能舞も奉納されました。
最後に加藤管主が「1300年の間、多くの方が思いを込めて塔の前で手を合わせ、祈りを捧げてこられた。今後も皆さんの思いを未来に伝えていきたい」と謝辞を述べ、法要は終了しました。