第23回学校華道インターネット花展 受賞作品発表
1,170校、5,854名の方のご応募ありがとうございました。 審査委員長・次期家元池坊専好をはじめ、審査委員会による選考の結果、 栄えある受賞作品が決定しました!
いけばな池坊 最優秀賞
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池坊短期大学 2年諸星 晴花さん
テーマ 現在の私と未来の私 種別 生花 花材 ヤツデ、沖縄シャガ、トルコギキョウ コメント 私は、池坊短期大学で2年間学んできた集大成として、生花新風体をいけました。「主」のヤツデは、2年間支えてくれた家族や友人たちの温かい手を表現し、「用」の沖縄シャガは、2年間の私の成長を表しています。多くの人に支えられて、新たなステージに向かおうとしているので、それが花開くように、「あしらい」のトルコギキョウの開花は未来の私を、今度は私が支えていきたい人を、莟に託しました。 受賞者のコメント
この度は、「いけばな池坊最優秀賞」という華々しい賞を頂き、大変嬉しく思います。私がいけばなを勉強したいと思ったのは、小さな頃からのお花屋さんになりたいという夢があったからです。教養科目を勉強しながら、高校時代の部活動として学んだ茶道と、いけばなを学べる池坊短期大学は、私のやりたいことが集結した夢のような場所であり、学生会会長をしながら京都で過ごした2年間は、忘れられないとても濃い時間になりました。しかし、今年度は新型コロナウイルスの影響で、短大で行われるはずだった花展はほとんど中止になり、寂しく・辛いこともたくさんありましたが、今回、学校華道インターネット花展に出瓶・受賞出来たことは、学生生活最後の素敵な思い出になりました。このような成果を得られたのも、池坊短期大学でご指導して下さった先生方や2年間の苦楽を共に過ごした友人、遠くから応援してくれている友人、そして、高校卒業後に地元を離れ、池坊短期大学という恵まれた環境で学ばせてくれ、私のやりたいことを全力で支えてくれた、また背中を押してくれた家族であり、とても感佩しております。いけばなと出会い、自分のやりたいこと、やるべきこと、色々な夢を見つけることが多く出来ました。卒業後は、2年間で培った「和の精神」を心の支えとし、周りの人を支え返していけるような、大きな人になりたいです。この度は、本当にありがとうございました。審査委員長より
右の株に用いた2枚のヤツデの「面の力強さ」と沖縄シャガの「線の繊細さ」が見事に調和した作品です。左の株の凛と咲いたトルコキキョウの可憐な一輪が全体を引き締めました。水盤にはられた水との接点「水際」の美しさには目を見張るものがあり、華道を専門的に学んできたこの2年間の修練の深さを感じました。華道で学んだ技術と心を大切に、今後もお稽古に励んでください。今後のご活躍を楽しみにしております。
優秀賞
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文部科学大臣賞
池坊短期大学 2年宮原 のん さんテーマ 今の自分と未来の自分 種別 生花 花材 トルコギキョウ、ツルウメモドキ、モンステラ コメント 風情ある枝ぶりのツルウメモドキで例年通りに物事が進まない不安や葛藤に悩む今を、中心にいれた直ぐなもので将来への憧れ、向上心を表しました。そしてこのモンステラのようにそばで見守ってくれている家族や友人に支えられて今の私があります。沢山困難な事があると思うけれど、トルコギキョウの花言葉にあるように希望に満ちた未来があると信じて何事も一所懸命に取り組んでいきたいです。 審査委員長より
ツルウメモドキの面白い枝ぶりをうまくいかしました。立ち伸びる姿に植物の生命観と未来を感じました。水際も美しくまとめられています。 -
京都府知事賞
池坊短期大学 2年小杉 秀樹 さんテーマ 木枯し 種別 生花 花材 葉蘭、赤目柳、トルコギキョウ コメント 晩秋から初冬にかけて吹く「木枯し」をテーマに生花新風体で表現しました。主である葉蘭では寒風に打たれ、枯れても尚生きてきたその逞しい姿を。用の赤目柳では、特徴的な線を風に例え、皮をむき芽を白くすることにより、訪れる冬の景色を表しています。あしらいのトルコギキョウでは、厳しい環境の中でも頑張って生き抜く強さをイメージしました。 審査委員長より
なんとも味わいのあるハランを見事にいかした作品ですね。破れた葉に季節の移ろいや自然の厳しさを感じます。 -
京都府教育委員会教育長賞
北海道帯広南商業高等学校 2年福永 一葉 さんテーマ 冬の日の出 種別 自由花 花材 ライムポトス、グズマニア、パ二カム、かすみ草、蘭(白)、南蛮 コメント グズマニアで日の出を、かすみ草で雪を、パ二カムで雪結晶の輝く様子を表現しました。寒い冬でも温もりを感じさせる様な作品に仕上げました。 審査委員長より
変形花器をうまく用いました。明るい黄緑のライムポトスが効きましたね。カスミソウの扱い方もよかったです。 -
京都市長賞
名古屋市立駒方中学校 2年隈部 有理 さんテーマ 共に 種別 自由花 花材 アンスリウム、キキョウ、アスパラ コメント 2020年はコロナ禍により、学校の行事や普段の生活も変わりました。私の母も医療従事者で、「命を守る」ことについて考えさせられました。医療従事者の方たちに感謝の思いと、せめて私たちにできるソーシャルディスタンスを保つ事で守られる命を花で表現したいと思い作品にしてみました。 審査委員長より
上段の花器と下段の花器を優しいアスパラガスの線で関連性を持たせました。離れていても心は繋がっている、そんな印象ですね。 -
京都市教育長賞
札幌国際大学 3年川井 木菜子 さんテーマ 初夏のオアシス 種別 自由花 花材 ニューサイラン、アジサイ、ガーベラ、ライムポスト コメント 今年の夏はいつもと違う夏でした。しかし、いけばなで夏の景色を思い描くことにしました。花器で水辺を意識し、初夏のアジサイを使用することにより、涼しげなイメージになりました。来年の夏には素敵な思い出が作れるように願っています。 審査委員長より
3枚のニューサイランの力強い葉に対して、一枚だけ丸く用いたことでお互いが引き立てられたと思います。アジサイ、ガーベラの扱い方のうまくいきました。 -
読売新聞社賞
活水女子大学 4年野中 菜遠 さんテーマ 秋のおもひで 種別 自由花 花材 コスモス、雪柳、トルコギキョウ、かすみ草、モンステラ、小菊、カラー、ヒペリカム コメント 大学の卒業を前に思うことは、愛情深く育ててくれた両親への感謝の気持ちです。私の両親は、共稼ぎのため、小さい頃から休日も共に過ごすことはたまにしかありませんでした。しかし、どんなに忙しくても、私の運動会だけは、両親揃って応援に来てくれました。大きな声援のおかげで、得意のかけっこで一番をとりました。金風に揺れるコスモスにふと目をとめ、幼い日の懐かしい思い出がよみがえってきました。 審査委員長より
花器と雪柳の曲線がマッチして全体にまとまりを与えました。2輪のコスモスの可愛らしい表情が印象的です。 -
朝日新聞社賞
高山西高等学校 3年橋詰 千都 さんテーマ 花火大会 種別 自由花 花材 キンシバイ、ギボシ、ダリア、ベコニアの葉、スチールグラス コメント この作品は花火大会をイメージして生けました。黄色やピンク色など花火に見え、花火大会と言えば「浴衣」だと思ったので、鮮やかな花から2つの事を表しています。今年は花火大会には行けませんが、生けた花を見て、夏を感じていただけたら嬉しいです。 審査委員長より
花器のラインとスチールグラスのラインで調子を整える中に一輪のダリアの表情が素敵でした。 -
毎日新聞社賞
島根県立松江商業高等学校 2年高松 あのん さんテーマ 祝 種別 自由花 花材 ノイバラ、ナルコユリ、コスモス、タマシダ コメント 今年、松江商業高校は創立120周年を迎えました。今こうしてお花を生けていられるのは、これまでの先生方、先輩方の努力があったからだと身に染みて感じました。その感謝の気持ちやおめでたい気持ちを、ノイバラの赤い実に込め、優雅に咲くコスモスの周りに散りばめ表現しました。 審査委員長より
ノイバラとコスモスの扱い方はさることながら、脇役となるナルコユリとタマシダの使い方が上手でした。 -
産経新聞社賞
氷見市立西條中学校 3年山田 捺樹 さんテーマ 小さな庭と27匹の蝶 種別 自由花 花材 ぜんまい、ラナンキュラス、オンシジウム、ナルコラン、麦 コメント 私は、春の小さな庭で花が咲き蝶が飛んでいるところをイメージして生けました。少し小ぢんまりしていながらそれでいて美しい雰囲気を出せるように、花器の向きを変え、すっきりした印象になるように表現しました。ラナンキュラスが、1輪の華やかな花、オンシジウムがひらひらと舞う蝶を表現しています。 審査委員長より
ぜんまいの表情が印象的な作品です。春になりうごめきだした植物たちのイキイキとした感じが伝わってきます。
ブロック賞
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北海道新聞社賞(北海道ブロック賞)
旭川厚生看護専門学校 1年橋向 花奈 さんテーマ 冬の訪れ 種別 自由花 花材 ヤナギ、カーネーション、ストック、ドラセナ コメント これからどんどん深まる冬をテーマに、秋の終わりを表現するため花材の数を抑え、どことなく寂寥感のある作品にしました。冬といえば雪です。ヤナギのふわふわとした芽、ストックの柔らかい花弁はどちらも白く、雪を連想させます。ヤナギは街路樹に薄く積もった雪、ストックは地表を覆う雪をそれぞれ想像して生けました。中心の華やかなカーネーションは、冬であっても周囲を照らす太陽をイメージしています。 審査委員長より
アカメヤナギの優しい曲線が印象的な作品です。一輪の赤いカーネーションにインパクトがありました。 -
河北新報社賞 (東北ブロック賞)
秋田県立平成高等学校 3年小川 明璃 さんテーマ 鷹揚 種別 生花 花材 ダリア、トルコキキョウ、カスミソウ、ニューサイラン、ハラン コメント 大きな赤いダリアから大胆さと威厳が感じられます。そこでダリアを使い、鷹の性格を表現できればと思い中心に生けました。今回の作品で力を入れているところは、曲線の描き方と生け方です。大胆な曲線を表わせるように長いニューサイランをバランスよく見せるように工夫しました。 審査委員長より
背の高い花器を用いて、ニューサイランの曲線をいかしました。トルコキキョウの蕾が効きましたね。 -
東京新聞賞(関東ブロック賞)
神奈川県立相模原総合高等学校 3年鈴木 美咲 さんテーマ 良夜(りょうや) 種別 自由花 花材 石化エニシダ、デルフィニウム、カーネーション、ノバラ、レモンリーフ コメント 秋の月のイメージで曲線を生かすようにいけました。花器もそれに合わせて曲線のものを使いました。石化エニシダは一本一本曲線を引き立て、映えるようにいけました。足元は淡い色のカーネーションとデルフィニウム、レモンリーフでまとめ、渋い赤色のノバラで秋らしさを演出しました。また、左右で華やかさに差をつけることで動きがつくようにしました。優しい色使いと曲線で、静かで穏やかな月の美しい秋の夜を表現した作品です。 審査委員長より
エニシダの細かい脇枝を根気よくうまくさばいた作品です。器の形ともマッチしました。 -
北國新聞社賞(北陸・甲信越ブロック賞)
長野県伊那弥生ヶ丘高等学校 1年入谷 奏音 さんテーマ あきうらら 種別 自由花 花材 バラ、スプレー菊、ツルメモドキ、オクラレルカ コメント 緑に満ちた青々とした夏が過ぎ、秋の訪れとともに赤色や黄色などの暖色が美しくなりました。 次第に寒さが増していく季節の中で、穏やかな日差しが降り注ぎ、暖かな風がふわっとそよぐ・・・。そんな緩やかな時間を表現しました。 審査委員長より
二つの花器をツルウメモドキの優しい曲線で関連性をうまく作りましたね。バラの表情がとても印象的な作品です。 -
中日新聞社賞(東海ブロック賞)
光ヶ丘女子高等学校 2年吉家 琴和 さんテーマ 和 種別 自由花 花材 スチールグラス、アンスリューム(赤、グリーン)、ガーベラ コメント スチールグラスを手前から奥に向かって輪が大きくなるように生けました。コロナ禍で大変な情勢の中生きる私たちですが、未来に向かって進んでいこうというメッセージを込めています。また、かわいらしいガーベラたちは、私たちに和をあたえ、なごませてくれています。 審査委員長より
三輪のガーベラとスチールグラスの輪がリズミカルで、楽しい気持ちにさせる作品だと思います。自由花においてリズムは大切な要素の一つです。 -
京都新聞賞(近畿ブロック賞)
池坊短期大学 1年多田 七海 さんテーマ 花と出会い人と出逢う 種別 自由花 花材 水仙、沖縄シャガ、トルコギギョウ、シクラメン、カラー、オンシジューム、菊 コメント 水仙は「陰の花水仙に限る 賞美すべき花なり」と言われ寒い時に美しく咲く花です。今はコロナ禍で大変な時期ですが私は水仙を主役にして凛と伸びたつ姿を私として捉えて生けました。池坊短期大学に入学しいけばなに対する向上心の気持ちを沖縄シャガに託しました。挫ける時もありますが私を助けてくれる家族や友人を色彩りの花で表現しました。花と出会い人と出逢えるいけばなの素晴らしさをこれから多くの人に伝えていきたいです。 審査委員長より
線の要素をうまく使った作品です。リズミカルに長短を作りながらうまく捌いていると思います。左下のシクラメンの蕾の表情がいいですね。 -
中国新聞社賞(中国・四国ブロック賞)
赤磐市立桜が丘中学校 2年矢部 紗也奈 さんテーマ 秋の小道 種別 自由花 花材 木苺、ガーベラ、ヒペリカム、ピンクッション、ソリダコ、ギボシの葉、小菊 コメント 紅葉の木苺が秋らしいと思いました。ガーベラやヒペリカムもオレンジや赤だったので、統一感のある作品になったと思います。丸くかわいいヒペリカムは木の実のように見えます。その実を求めて木苺の葉の影からリスが姿を現しそうな雰囲気で生けました。 審査委員長より
オレンジで統一されたインパクトのある作品ですね。キイチゴの特徴であるジクザグした線をうまく捌きました。 -
西日本新聞社賞(九州・沖縄ブロック賞)
佐賀歯科衛生専門学校 1年百武 歩美 さんテーマ 春夏秋冬 種別 自由花 花材 赤芽柳、ハラン、ヒマワリ、メルラウカ、ピンクッション コメント まず花を見て、それぞれ色がちがって、「あっ、1年の花を見てるみたい。」と思いました。春はメルラウカの葉、夏はヒマワリ、秋はピンクッション、冬は赤芽柳をイメージしました。特に赤芽柳は芽の皮を全て取り雪をイメージしました。ハランは丸くして人にプレゼントするイメージでリボンの用にしました。見る人が温かい気持ちになるといいなと思います。 審査委員長より
湧きたつようなエネルギッシュさを感じました。植物たちの生命力が伝わってきますね。
入選
大学・短大の部(2名)
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筑波大学 3年村上 麻亜子 さん
テーマ 旅へ出たい 種別 自由花 花材 黄梅、石化柳、アンスリューム、インディアナ コメント 私は旅行好きなのですが、今回のコロナの影響で、様々な場所へ出かけることが困難になってしまいました。そこで旅への思いをアンスリュームの赤と石化柳ののびやかなうねりで表現しました。 -
明治学院大学 3年青柳 汐織 さん
テーマ 朱鷺(トキ) 種別 自由花 花材 ニューサイラン ガーベラ カスミソウ コメント ニューサイランの葉の表現の違いで朱鷺の伸びやかに飛んでいる様と柔らかな雰囲気を表現しました。ガーベラの色が朱鷺の羽の色に見えたので、中心に置くことで朱鷺の堂々とした存在感を出し、カスミソウで華やかさを足しました。
専門学校の部(1名)
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北海道芸術デザイン専門学校 2年山田 茜音 さん
テーマ 素直 種別 自由花 花材 バラ、かすみ草、カーネーション、オクラレルカ コメント 思ったことを素直に表現することの難しさをテーマに取り組みました。
高等学校の部(7名)
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広島市立基町高等学校 2年吉元 未来 さん
テーマ 秋の暮れ 種別 自由花 花材 キク・サンキライ・エノコログサ・モミジ コメント 生けた時期が秋だったので「秋らしさ」が表現できるように生けました。キクは秋が特にきれいで、目立ちつつも落ち着きがあるため、主役として生けました。秋は果物などの実がよくなります。そこでサンキライで秋の実を表現しました。エノコログサは茶色だけでなく、黒色のものも使うことで秋から冬にかけて日が短くなってゆく様子を表しました。モミジは完全に赤いものを使い、秋が深まる様子を表現しました。 -
秋田市立秋田商業高等学校 2年佐々木 彩来 さん
テーマ 秋の匂い 種別 自由花 花材 シマハラン、バラ、スターチス、リューカデンドロン コメント バラの華やかさとリューカデンドロンの静寂さを表現しました。花器とバラの色を統一させるようにして紅葉をイメージしました。シマハランは丸めて生けることによって伸びやかさを強調させてテーマにもあるように秋の匂いを感じさせる風情を思い浮かべながら生けてみました。 -
秋田県立平成高等学校 3年貴俵 芙弥佳 さん
テーマ 雨上がりの虹 種別 自由花 花材 ヒマワリ カスミ草 ニューサイラン ルリ玉 プテリス テンモントウ コメント 学校の窓から見えた虹から風景をイメージしました。ニューサイランを丸く円状にして虹を表し、ルリ玉とカスミ草は降っている雨を表しました。また、プテリスの葉で、花の周りを蝶が飛んでいる様子を表し、テンモントウは、奥行きと空間を大事にしつつ主張しない程度に生けました。ヒマワリは、自分自身を表し、雨が上がって虹がかかるように、辛いことがあっても努力すれば希望は見えるという願いを込め、主役としていけました。 -
秋田県立平成高等学校 1年柿崎 海結 さん
テーマ 海の上の奇跡 種別 自由花 花材 ヒマワリ、ニューサイラン、デルフィニウム、ベンモントウ コメント 作品テーマのとおり、海の波にのまれそうになっても咲き続ける花を表現しました。ニューサイランを大きく丸めて、迫力を感じられるよう、波を表現しました。メインの花は、奇跡という言葉にふさわしい輝かしいヒマワリを使いました。私の作品を見て、心の中に奇跡という言葉を奥底の深いところまで刻んでくれることを祈ります。 -
熊本県立南稜高等学校 3年片平 ちゆき さん
テーマ 凜 種別 自由花 花材 シマハラン、カラテア、トクサ、ガーベラ、ヒラヒラスターチス コメント 私は来年から社会人になるため将来目指す自分を表現しました。まっすぐ伸びるシマハランを切り出し奥に置くことで未熟な自分を表しました。一番手前にガーベラを置く事で将来目指す「凜とした女性」のイメージを浮き立たせています。トクサやスターチスは周囲と関わり合う自分でこれから出会う人々と交流していきたいと思っています。これから先、心が折れそうになっても時間がかかっても何があっても凜として生きていきたいと思い、生けました。 -
福岡県立京都高等学校 3年南 杏奈 さん
テーマ 夏のおとずれ 種別 自由花 花材 ガーベラ、ハナナス、リンドウ、カークリコ、ゴット コメント 今回の作品は「夏らしさ」をテーマに花を生けました。赤や黄、青などの色を使い、夏の元気よさをイメージしています。中央にピンクのガーベラを使うことで、力強さや活発さを表現しました。花器には青中心の色のものを使い、青空をイメージしています。 -
学校法人KTC学園 屋久島おおぞら高等学校 3年青木 園果 さん
テーマ 水彩 種別 自由花 花材 石化柳、銀香梅、ダリア、スケルトンリーフ、ソリダコ コメント 淡い紫色のスケルトンリーフを徐々に重ね合わせ、濃淡をつけて奥行きを出しました。また、この作品を見ている方の心が温かくなるように想いを込めて生けました。水彩のように優しく輝くようなイメージが伝わって頂けると嬉しいです。
中学校の部(2名)
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庄原市立東城中学校 2年松浦 亜真 さん
テーマ 熱く燃えろカープ 種別 生花 花材 セッカエニシダ、ガーベラ、リンドウ コメント 来年こそは、日本一を掴み取って欲しいと思いを込めて赤のガーベラを使用して生けました。 -
福井市藤島中学校 3年伊部 成美 さん
テーマ 秋のおとずれ 種別 自由花 花材 シロヤマブキ、コスモス、アゲラタム、ハイブリットスターチス、オクロレウカ コメント シロヤマブキの葉とがくの一つ一つを落とし、とてもきれいな所を使い、構成しました。コスモスを中心に入れ、面を見せるようにしたオクロレウカで風がふいているようにしました。私が好きな、コスモスが堂々と咲いている秋の風景を生けました。丸いコロンとした花器に生けることで、秋の穏やかさをだしました。
小学校の部(2名)
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金沢市立扇台小学校 5年池ノ上 愛莉 さん
テーマ かくれんぼ 種別 自由花 花材 カーネーション、アジサイの葉、チョウジ草、アブチロン コメント おばあちゃんの家に遊びに行ったらきれいに紅葉している葉がありました。カーネーションを使ってかくれんぼをしている私といとこを表現しました。 -
杉並区立井荻小学校 5年廣居 絵名 さん
テーマ 華やかな秋の世界 種別 生花 花材 ソリダコ、ケイトウ、木苺、ミスカンサス コメント とても暑かった夏が過ぎて、秋になり、華やかな花々が目覚めます。木苺の葉のステージにケイトウが咲き、華やかな秋を感じさせます。
団体賞
上位3校を選考しました。
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日本教育新聞社賞
大阪成蹊女子高等学校(大阪府) -
月刊誌「華道」賞
福山市立樹徳小学校(広島県) -
月刊誌「ざ・いけのぼう」賞
京都市立西京高等学校(京都府)
総評
第23回学校華道インターネット花展は、1,170校・5,854作品の応募をいただきました。長期間の休校もあり、通常の学校活動が思うように進められない状況のなか、池坊いけばなに取り組んでいただき感謝申し上げます。
全応募作品の中からノミネート作品を選び、「いけばな池坊最優秀賞」、「文部科学大臣賞」をはじめとする各賞を決定いたしました。受賞された皆さん、おめでとうございます。 また惜しくも受賞を逃されたノミネート作品は、2月1日より公開しています「第23回 応募校一覧」からご覧いただけます。
審査会は、京都府 文化スポーツ部 文化芸術課 課長・山口正樹氏、京都府教育委員会 指導部 高校教育課 首席総括指導主事・永井宏和氏、京都市 文化市民局 文化芸術都市推進室 文化芸術企画課 事業推進担当課長・金田ひろ野氏、京都市教育委員会 指導部 学校指導課 指導主事・滝本順之氏、読売新聞社 京都総局 総局長・柳川英孝氏、朝日新聞社 京都総局 総局長・篠遠肇氏、毎日新聞社 京都支局 支局長・今西拓人氏、産経新聞社 京都総局 総局長・丸橋茂幸氏、北海道新聞社 大阪支社 支社長・阿部祥治氏、河北新報社 大阪支社 支社長・牛田朝久氏、中日新聞社 京都支局長・志方一雄氏、北國新聞社 事業局 局次長・西本東介氏、京都新聞COM 事業局 次長・棟方禎久、中国新聞社 大阪支社 支社長・竹下修司氏、西日本新聞社 大阪支社 メディアビジネス部 部次長・添田弘幸氏、日本教育新聞社 関西支社 グループマネージャー・森口大志氏、審査委員長である華道家元池坊 池坊専好次期家元、副審査委員長 土屋郁剛教学委員、池坊雅史事務総長のご出席のもと、行われました。
池坊専好次期家元は、「今回の特徴として、コロナ禍で学生・生徒・児童たちが感じたことを反映した作品もありました。花材が炎の形に見えることから魔除けの意味がある花火に見立て、コロナ終息の願いが託されていたり、希望の光を草木に見立て、そういったテーマをつけた作品もありました。まさに現在の社会状況でなければなかったであろう作品が見られました。この厳しい状況のなか、文化は不要不急と言われることもありますが、こういった社会状況を鑑みながら、それを文化の表現に変えて自分の願いを託すという、いけばなの持っている本質もあらわれたのではないでしょうか」と総評を述べました。
華道家元池坊では、当事業をはじめ、「Ikenobo花の甲子園」など様々な教育の場での事業に取り組んでいます。 各事業がさらに充実、促進するよう努めてまいりますので、今後ともよろしくお願い致します。次回も皆さんからの学生らしさ溢れる、自由な発想の作品のご応募をお待ちしております。 (事務局)