大阪・関西万博＜開催1年前＞いけばな作品展示＆ライトアップ

2025年4月13日から開催される「大阪・関西万博」。
その１年前として京都府内各所でライトアップイベントが行われ、華道家元池坊では烏丸ステージでいけばな作品の展示と作品のライトアップを実施します。

テーマ：『萌芽』
制　作：池坊中央研修学院　陸 丹 研究員

作品について

作品に万博ロゴマークとキャラクター・ミャクミャクの赤と青の2色を用いて、2025年万博の開催への期待を込めました。また、ピンクのパーツで「いのち」と「こころ」が芽生えてきて、成長していく姿を表現しています。

赤は陽（火）を、青は陰（水）を象徴する色で、陰と陽という異なる二つの要素が私たちが生活している環境を構成しています。ピンクは春に咲く花を連想させ、新しい命を感じさせる色です。作品の底から上部まで緩やかな曲線を描きながら伸びていくピンクのパーツは、森羅万物の「いのち」、そして、おもてなしの心、祈りの心、感謝の心、命を愛する心など「こころ」を表現しています。

作品に使用した松は、冬でも枯れないので「不老長寿」の象徴とされています。華道の世界では、松は室町時代に成立した立花（りっか）様式に一番多く使われている花材であり、真如不変の真理を表しています。聖徳太子が桃の花より松を好むという逸話もありました。また、「白砂青松」など、日本の代表的な風景にも松が登場します。縁起の良い松で万博の成功を祈念しています。