令和6年 華道家元池坊 初生け式を執り行いました
令和6年1月5日、華道家元池坊で初生け式を執り行いました。今年は全国から約750名の門弟が参加され、家元道場、池坊ビルで初生けを行いました。
家元道場での初生けに参加する若手の門弟34名は午前8時20分、はじめに六角堂に参拝し、華道の上達を祈願しました。
その後、家元道場に入り、新年の初生けを行いました。参加者は緊張した面持ちで花をいけ、池坊専好次期家元から「花の表情をよく見て」や「全体の調和を大切に」などのアドバイスを受け、それぞれに完成させました。京都の先斗町で舞妓として活躍する市琴(いちこと)さんは、作品について「(能登半島地震を受け)安らぎを与えられるようにいけさせていただきました」と話しました。また、テレビ、新聞等、多数のメディアのご取材がありました。
次期家元は「希望」と題し、梅、松、バラを使った生花新風体をいけました。初生け後、次期家元と若手門弟は今年一年の精進を誓い合い、初生け式は終了しました。
家元道場2階、池坊ビルでは、池坊専永家元、次期家元、池坊美佳審議役、池坊専宗青年部代表、池坊雅史事務総長による巡視が行われ、新春に集まった門弟と新年のあいさつが交わされました。
家元 初生け作品
花材 千両、水仙、ピンクネコヤナギ
花形 生花新風体
コメント 正月ということで、おめでたい千両を使いました。水仙は「陰の花水仙に限る」といわれ、他の花が咲かない冬季に美しい花を咲かせることから祝儀にふさわしい、気品のある花です。品、品格というのは目に見えませんが、今年は見えないものを見せる花を心がけたいと思います。
次期家元 初生け作品
花題 希望
花形 生花新風体
コメント どのような厳しい状況においても懸命に耐え生きていこうとする草木の姿から多くの方々が希望を感じていただけたら幸いです。