イベントレポート
2023.03.14

池坊専宗氏が北野天満宮「曲水の宴」に出演しました

池坊専宗氏が3月11日(土)、京都市の北野天満宮で開催された第13回曲水の宴に出演しました。

曲水の宴は北野天満宮紅梅殿前の船出の庭で行われ、今回、池坊専宗氏のほか服部和子きもの学院副院長の服部有樹子氏や京都大学名誉教授の鎌田浩毅氏、洛陽総合高等学校の生徒など、8名が参加しました。北野天満宮の曲水の宴では、菅原道真が「和魂漢才」の精神を旨としたことから、和歌と漢詩の両方が詠まれています。

午後1時に開宴すると、平安時代の装束に身を包んだ詠者達が登場。小川の流れに沿って着座すると、上流から順々に流れてくる盃を重ねつつ「神」や「酒」などのお題に則した詩歌を詠みました。

池坊専宗氏は、

花瓶草木似神工
万象森羅在此中
生死栄枯是天理
悠然倶作白頭翁

花(か)瓶(へい)の草木(そうもく) 神工(しんこう)の似(ごと)し
万(ばん)象(しょう) 森(しん)羅(ら) 此(こ)の中(うち)に在(あ)り
生(せい)死(し) 栄(えい)枯(こ) 是(こ)れ天(てん)理(り)
悠然(ゆうぜん)として倶(とも)に作(な)らん 白頭(はくとう)の翁(おう)

花瓶に立てられた草木はまるで神のなせるわざのようだ、
世の森羅万象がこの一瓶の中に表現されている。
人間が生まれては死に、草花が繁り枯れるのもすべて自然の原理、
この私もゆったりと万物とともに白髪の老人として老いてゆこう。

と詠み、草花への思いを表現しました。


当日は、多くの方が観覧され、梅が咲き誇る中、平安時代の雅な催しが再現される様子を楽しまれました。

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