家元・次期家元
2021.12.27
次期家元 池坊専好が「池坊短期大学 連続公開講座」で講演を行いました
池坊短期大学開学70周年プレ企画 連続公開講座2021「京都の美―新たにつむぐ女性の感性―」が9月から12月まで計7回、京都市の池坊短期大学こころホールで開催され、次期家元 池坊専好が最終回の12月17日に講師を務めました。初回は、彬子女王殿下が講演されました。各回の講師は伝統を継承するとともに次世代を切り開く京都の女性が担当し、「京都の美」の継承と創造にかける心や苦労などを話されました。
次期家元は『家の力―文化をつなぐ』をテーマに、現存する日本最古の染色技法である「正藍染(しょうあいぞめ)」を紹介。技を伝える千葉家の女性の言葉を引用し、「家があったから技術や心が伝わってきた、家は個人を生きづらくするものではではなく、輝かせるもの、と勇気と元気をもらった」と述べられました。一方、いけばなを取り巻く現状について考察され「今では伝統文化を守るためには多くの人の力が必要。先人の叡智を日々の暮らしに生かすことができれば、伝統文化は生き続ける」と語られました。
また、平成9年から続けている池坊短期大学「花きらきら」(祇園祭に合わせたいけばな展示)の作品を、時代背景と共に紹介されました。
後半は、カナダ出身の裏千家教授・ランディーチャネル 宗榮氏がインタビュアーとして登壇。「茶花といけばなの違い」「コロナ禍でのオンライン活用」などについて、次期家元と活発な話し合いが行われました。