立花の成立と発展 | 室町時代後期に成立した立花は、座敷飾りに定着した後、江戸時代前期から中期にかけて流行し、より豪華なものとなっていきます。胴造りと呼ばれる立花の中心部は、華やかな花材や力強い曝木(しゃれぼく)などで趣向を凝らされ、一瓶の見所となりました。 |
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立花の革新 | 江戸時代後期、立花は胴・控と呼ばれる役枝が定着し、九つの役枝で構成されるようになりました。また、新たな手法として木の幹を継いで理想的な形を作る「幹作り」が確立され、立花は大型化していきました。 |
型の美 ~立花正風体~ |
明治時代、日本全国に門弟が広がるにつれ、花形の統一が必要となりました。これにより池坊専正は立花の規範を示し、「立花正風体」を定めました。以後その型は固く守られ、立花の伝統的な様式として伝えられています。 |
脱・型の美 ~立花新風体~ |
立花の定位置であった床の間が失われてゆく状況のなか、1999年、現代の住空間や感性にふさわしい様式として、当代の家元池坊専永は「立花新風体」を発表。これにより、もっとも古い伝統をもつ花形・立花は、もっとも新しい花形として新たな展開を迎えました。 |